今年のNHK大河ドラマは、幕末史の奇跡と呼ばれた風雲児・坂本龍馬33年の生涯を描いた「龍馬伝」。昨年の9月にクランクインしたこのドラマは、1年間という長丁場で制作され放送される。

1月3日に第1話が放送され、視聴率は23.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。 過去5年では、昨年の「天地人」(24.7%)に次ぐ2番目の数字だという。年末からNHKでもいろんな特集をして煽り、書店でもこの主人公の坂本龍馬を題材にした本がたくさん並んでいる。

これまでは、ドラマを続けて見ようなどと思ったこともないし、ましてやNHKの大河ドラマにチャンネルを合わせて見たことなどない。しかし、今回は違った。

1回目の放送は録画して見たし、昨日の2回目の放送も録画しておいたものを夜中に一人で見た。さすがはNHK。民放が製作費を削られヒーヒー言ってる中を、よくもこれだけの名のある出演者を使い、貧しかった日本の風景を見事に再現している。脚本も素晴らしいのであろうが、これだけ丁寧に作り上げられていると、ついつい見いってしまうものである。

坂本龍馬を演じる福山雅治はもちろんのこと、岩崎弥太郎を演じる香川照之も、脂の乗り切った俳優として素晴らしく輝いて見える。その中でも、平井加尾役の広末涼子がとても美しく見えてしまうのは私だけではないはずだ。確かにここ数年、彼女の出演してきた映画は素晴らしいものばかり。一昨年の「おくりびと」では、第32回日本アカデミー賞 優秀主演女優賞をはじめいろいろな映画賞を受賞。昨年の「ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜 」、「ゼロの焦点」でも、今まで演じたことのない役を見事に演じ切っています。その自信の表れでしょうか、この暗い時代の平井加尾役でもとても輝いて見えてしまうのです。今年もまた彼女から目がはなせません。

NHK大河ドラマ「龍馬伝」。きっと、この1年間欠かさず見ることになるのでしょう。ドラマを見続ける楽しみが初めて分かったような気がします。









# by omura-premium | 2010-01-11 17:45 | テレビ | Trackback
松本清張生誕100年記念特別バージョンで再放送された「点と線」。2年前の2007年の11月24日と25日に、テレビ朝日の開局50周年記念番組として放送されたテレビドラマである。まったく記憶がないというから、当時はまったくこのテレビドラマに関心がなかったというか、興味がなかったのでしょう。しかし、今日はテレビの前に陣取り、じっくりと拝見致しました。そして、テレビドラマとは思えぬ豪華なキャスティングで、松本清張らしい奥の深い傑作と言えるようなミステリードラマでした。

この「点と線」は、1957年2月号から1958年1月号に「旅」という雑誌に連載されたものです。当時の高度成長期の日本の様子がよく分かる内容でした。新幹線がまだない時代で、日本国内の遠距離移動に鉄道が使われ、飛行機がまだ一般化される前の時代。現代であれば、電車で移動出来ない場所と時間であれば、すぐに飛行機で移動したと子供でも分かるミステリー。この時代だとこんなに重く圧し掛かるミステリーになるとは・・・。しかも、2009年の今、この小説が生まれて50年の月日が過ぎても、こんなにも面白いと思えるミステリーが書ける松本清張、凄いの一言に尽きる。

最初は再放送とは知らず、この豪華キャストに驚いた。さすがはテレビ朝日。テレビ業界にも吹き続ける不況の波。なのに映画でも実現出来そうにないこの豪華キャスト。2年前にはこんな豪華キャストのドラマも実現出来たんですねー。なかなかの面白さでした。

ビートたけしと高橋克典の絡みが新鮮でした。柳葉敏郎は、最近ではこんな役が多いように感じますが、このドラマでの評価が高かったのかも知れませんねー。小林稔侍さん、橋爪功さん、平泉成さん、江守徹さん、竹中直人さんらのベテラン陣の演技が光っていました。夏川結衣さんのいい女度が際立っていましたねー。

原作本を読みたくなりました。こんな良質なテレビドラマ、これからも期待したいですねー。こんなドラマを視聴者は待っています。

☆☆☆☆


# by omura-premium | 2009-11-08 23:59 | テレビ | Trackback
戦争物の映画やドラマは、若いときには観ることもなかったのに、歳を重ねるごとに不思議と興味を持ってくるものです。

昨日、TBSで放送された「シリーズ激動の昭和”最後の赤紙配達人”~悲劇の”召集令状”64年目の真実~」。まさしく戦争真っ只中に、赤紙と言われる召集令状を若者の家に届ける役目を仕事とした、滋賀県大郷村での真実の物語でした。

このドラマを観るために、早めに飲み会を済ませ、何も目もくれずに真っ直ぐに帰宅して、テレビの前に陣取り、その当時の実話に悲しみと感動を覚えました。

今年で戦後64年。ボクが生まれる15年前までにはこんなに悲惨なことが目の前で日常茶飯事に行われていたと思うと切なくなります。赤紙を届けるときに交わす言葉。役所の担当者が自宅に伺い「おめでとうございます。」から始まり、受け取った方は「ありがとうございます。」で終わるこのやり取り。赤紙が届くことイコール戦争に向かい死にに行くわけですから、国のためとはいえとても今ではとても考えられないことでした。それが当たり前のように召集され、当たり前のように戦争に向う。それが名誉だと言われた時代だったのです。

赤紙によって召集され戦争に向う子供。残された家族は招集された子供の帰りをいつまでも待っていました。たった64年前のことなんです。ボクらが生まれる15年前の話なんです。

戦争が終わり、その資料を焼き棄てなさいと命令されたと言います。日本国は負けたことで、何人もの若者の死を何もなかったかのように消してきたわけです。勝った戦は称えられ、負けた戦は消してきたのです。

戦後、誰がこの戦争をやろうとしたのか、誰が起こしたのか、誰のせいで負けたのか・・・いろいろなところで議論されて来ました。

広島と長崎での原爆投下から64年。戦争の傷跡は間違いなく今でも残っています。これから必要なことは、現実に起きたことを隠さず、ひとつひとつを検証しながら、後世に伝えて行くことが二度と戦争を起こさない一番大事なことではないでしょうか。

赤紙を届ける、西邑仁平さん役の吉岡秀隆さんの悲しげな表情が、当時の時代背景を感じさせてくれました。とてもいいドラマでした。良質の映画を観終わったような、そんな感動を覚えました。

# by omura-premium | 2009-08-11 14:50 | テレビ | Trackback